
- “すれ違う職場”から、個の力が生きる“信頼のチーム”へ ― 厚労省調査で見えた“職場のすれ違い”に、関係性の学びで応える ―
- 働き方の多様化や組織構造の変化が進む中、企業に求められているのは「成果を出す仕組みづくり」だけでなく、「人と人との関係性をどう築くか」という、より根本的な課題への対応です。
- 株式会社ベアラボ(所在地:東京都新宿区、代表取締役:滝井順子)は、厚生労働省が発表した「令和6年 労使コミュニケーション調査」で示された職場の現状を踏まえ、上司・部下・チームが通じ合う関係性を築くための研修を展開しています。
- 同調査では、職場での対話の多くが業務改善の話し合いにとどまり、信頼関係の構築や心理的安全性の醸成といった深いレベルのコミュニケーションにはまだ十分に踏み込めていない現状が示されました。
- ベアラボでは、こうした“焦点の違い”を見つめ直し、信頼を軸にチームが機能する職場づくりを目指して、研修を通じた学びと気づきを継続的に発信しています。
- ■ 背景
- 厚生労働省が実施した「令和6年 労使コミュニケーション調査」によると、企業(事業所側)と働く人(労働者側)の双方が、コミュニケーションにおいて重視している内容として「日常業務の改善」「作業環境の改善」「職場の人間関係」を上位に挙げています。
- 企業側では「日常業務の改善」を重視する回答が最も多く 約76%、次いで「作業環境の改善」約72%、「職場の人間関係」約69%。
- 一方、働く人の側では「職場の人間関係」が最も多く 約66%、「日常業務の改善」約59%、「作業環境の改善」約52% という結果となっています。
- この結果から、方針を示す側(企業)は体制面の改善を重視し、現場で動く側(働く人)は人間関係や雰囲気の改善をより求めていることがわかります。
- つまり、職場の中で“方針を示す側”と“現場で動く側”の間に、コミュニケーションの焦点に違いがあるのです。
- また、「労使コミュニケーションが十分に取れている」と感じている労働者は55.8%にとどまり、「話す機会はあるが、心までは通じていない」と感じる人も多く見られます。
- さらに、同調査では約33%の労働者が企業との関係に不平・不満を抱えていることが示されました。
- 主な内容は「仕事の進め方」「処遇」「人間関係」などで、「意見を言っても納得のいく結果は得られなかった」と感じる人も少なくありません。
- こうした結果から、多くの職場で「話してはいるのに伝わりきらない」「改善は進んでも信頼が深まらない」といった、“対話の質”に関する課題が浮かび上がっています。
- この“すれ違い”は、企業と労働者という関係だけでなく、職場の中の上司と部下の間にも共通して見られる構造です。
- いずれも、“方針を示す側”と“実行する側”の間で、情報の伝達・意図の理解・意見の反映といったプロセスがずれやすいという点で同じ課題を抱えています。
- この構造的な課題を踏まえ、株式会社ベアラボでは、対話の質を見直すチャンスと捉え、上司・部下・チームが互いを理解し合いながら信頼を育てる研修を通じて、「仕組みで動くチーム」から「信頼で動くチーム」への変化を後押ししています。
- “伝える・受け取る”のすれ違いを埋めるため、信頼を軸とした双方向の関係構築をテーマに、リーダーシップとフォロワーシップを統合的に学ぶ研修を実施しています。
- ■ 研修の特徴
- 本研修は、上司・部下といった立場の違いを超え、組織を動かす関係性そのものを学ぶことを目的としています。
- 背景にある「方針を示す側と現場で動く側のすれ違い」を踏まえ、リーダーとフォロワー双方の視点から、信頼を基盤にした協働のあり方を学びます。
- リーダーシップだけを高めても、支える側の理解や行動が変わらなければ、チームは動きません。
- 同様に、フォロワーシップだけを磨いても、方向を示す力が欠ければ、成果にはつながりません。
- だからこそ本研修では、「導く力」と「支える力」を同じ土俵で学ぶ構成とし、上下の役割ではなく、“相互に補い合う関係性”を軸に据えています。
- ■ 研修構成
- 本研修は、リーダーシップからフォロワーシップへと段階的に展開し、「導く力」と「支える力」を一体で学ぶことで、信頼を軸にした協働的なチーム運営を実現します。
- ・リーダーシップを理解する
- リーダーの3つの役割(方向提示・支援・育成)を軸に、チームを動かすための行動原理と関係構築のあり方を整理する。
- ・自分のリーダーシップスタイルを知る
- 牽引型・綿密型・奉仕型・ビジョン型の4タイプを通じて、自分らしいリーダーシップの強みと課題を明確化。組織が置かれている状況や相手に合わせてスタイルを柔軟に使い分ける視点を養い、リーダーとしての「関わりの幅」を広げる。
- ・フォロワーとしての考え方と行動を身につける
- フォロワーは、リーダーの指示を待つ存在ではなく、組織の目的達成を共に推進する“主体的な実践者”。貢献力と批判力を両立し、協働的に組織を前進させるフォロワー像を考える。また、勇気をもって行動するための「5つの勇気」を通して、自律的に動けるフォロワーの姿勢を実践的に整理する。
- ・上司との関係を深めるコミュニケーションを学ぶ
- 上司の方針や意図を理解し、報連相の精度を高めることで、判断を支える実践的なフォロワーシップを学ぶ。意図を汲み取り、状況を伝え、情報を共有する双方向のやり取りを通じて、上司と部下の相互理解を促進し、チームの信頼を強化する。
- ・リーダーとフォロワーの相互関係を理解する
- フォロワーの行動がリーダーシップの成果を左右することを理解し、互いに補い合う関係を築く重要性を学ぶ。リーダーが信頼を引き出し、フォロワーが主体的に応えることで、“信頼で成果を生み出すチーム”の実現を目指す。
- このように、本研修は、調査結果で浮かび上がった職場課題に対し、上司と部下が互いを理解し合い、信頼を軸に協働する“通じ合うチーム文化”の定着を目指しています。
- ■ リーダーシップ×フォロワーシップ研修実施企業様からの受講者の声(抜粋)
- 「自分の特性やヒューマンスキル不足に気づき、改善意欲を持った」
- 「状況に応じたリーダーシップの使い分けが必要だと感じた」
- 「まとめるリーダーとフォローするメンバーの関係性が非常に大事だと感じた」
- 「リーダーシップ、フォロワーシップを相手の関係性によって使い分け、チーム全体が補える関係性にしていきたい」
- 「フォロワーシップへの影響は自分のリーダーシップも関係するかもしれないと感じた」
- 「上司や先輩の足りない部分を補う力も必要だと思った」
- 「チームを引っ張る人、支える人の役割にそれぞれが立ち回ることで円滑に回ると思った」
- 「気軽に話しかけやすい上司を目指し、話しやすい環境をつくる」
- 「意見が言い合える環境は良いことだと思う」
- こうした声からも、立場を超えて“理解し合う・支え合う関係性”への意識が高まり、上司と部下が信頼を基盤に行動を変え始めている様子がうかがえます。
- 受講者のアンケート結果からは、「導く力」と「支える力」が互いに影響し合い、組織の中に“通じ合う対話”や“信頼で動く関係性”が生まれつつあることが見えてきました。
- ■ 研修実績
- これまでにアパレル業界やサービス業界を中心に導入され、幅広い階層に実施されています。
- 現場で多様な価値観や働き方が共存する中で、立場や役割を超えて信頼で動くチームを築くための実践的な研修として高い評価をいただいています。
- また、本研修は「リーダーシップ編」「フォロワーシップ編」として単独開催も可能であり、企業の課題や階層に応じてカスタマイズができます。「コミュニケーション研修」「チームビルディング研修」「管理職育成研修」など、他の研修と組み合わせながら実施することも可能です。
- 企業の状況に合わせた最適な構成で、組織全体の“関係の質”を高める仕組みづくりを支援しています。
- ■ 考察
- 厚生労働省「令和6年 労使コミュニケーション調査」では、多くの職場で「日常業務の改善」など仕組み面に注力する一方で、“信頼関係”や“心理的安全性”といった関係性の深度に課題があることが示されました。
- 今回の研修結果からは、上司・部下の間で「導く」と「支える」の双方に変化が見られ、単なる“報告・連絡・相談”を超えて、お互いの考えや想いを理解し合う双方向のコミュニケーションが芽生えています。
- これは、“通じ合う対話”へと踏み出した一歩であり、今後の企業文化づくりにおける重要な転換点といえます。
- ■ 今後の展開
- ベアラボでは、リーダーシップやフォロワーシップ研修をはじめ、心理的安全性・チームビルディング・コミュニケーションなど、組織の関係性向上に焦点を当てた研修を今後も展開していきます。
- また、組織の現状課題や階層に応じた研修設計を行い、リーダー層・中堅層・若手層それぞれが自律的に動けるような学びを支援します。
- 多様化・複雑化する働き方の中で、「成果を出すチーム」から「信頼で動くチーム」へ。
- ベアラボは、対話と関係性の再構築を通じて、人と組織の可能性をひらく企業研修を今後も推進してまいります。