採用面接だけじゃない!法改正で見直したい求職者とのコミュニケーション
2026年10月1日から、求職者等に対するセクシュアルハラスメントの防止措置が事業主に義務付けられました。
対象となるのは、新卒採用の学生だけではありません。中途採用の応募者も含め、採用面接や会社説明会、インターンシップ、職場見学など、さまざまな場面での対応が求められます。
では、普段何気なく交わしている雑談も、見直す必要があるのでしょうか。
今回は、インターンシップ中の学生とのやり取りを例に、求職者等とのコミュニケーションについて考えてみたいと思います。
■ 笑顔で答えたら、問題ない?
- ある企業で、インターンシップ中の学生に現場社員が、
- 「恋人はいるの?彼は、この仕事を心配していない?」
- と声をかけました。
社員としては、場を和ませようとした何気ない雑談だったのかもしれません。学生も笑顔で「大丈夫です!」と答えています。
- では、このやり取りに問題はないのでしょうか。
- ここで考えたいのは、「笑顔で答えた=不快ではなかった」とは限らないということです。
■ 雑談のつもりでも、相手には「評価の場」
社員にとっては気軽な雑談でも、求職者にとっては相手が「これから働くかもしれない会社の人」です。
- これは学生に限った話ではありません。中途採用の応募者であっても、「答えなかったら印象が悪くなるかもしれない」「選考に影響するのではないか」と感じることがあります。
- もちろん、こうした質問を気にしない人もいます。しかし、同じ言葉でも受け取り方は人それぞれです。
大切なのは、自分がどういうつもりで話したかだけでなく、相手がどのような立場で受け止めるかを考えることです。

■ 会話は「仕事」を中心に
では、求職者や応募者とは、どのような会話をすればよいのでしょうか。
- 基本は、仕事や職場、これまでの経験、仕事への関心などを中心に話すことです。
- 休日の過ごし方や趣味なども、相手によっては話しやすい話題ですが、答えたくない人もいます。相手の反応を見ながら、無理に話を広げない配慮が必要です。
- 一方、恋愛や結婚、性、家庭に関することなど、私生活に踏み込む質問は避けるべきです。
- もし踏み込みすぎたと気づいたら、短く謝って話題を変え、仕事の話に戻す。
何も話さないことではなく、相手の立場や距離感を考えながらコミュニケーションを取ることが大切です。

■ 法改正で広がる企業の対応
今回の法改正では、採用面接に限らず、求職者等と接するさまざまな場面で、セクシュアルハラスメントを防止するための対応が求められます。
新卒・中途採用を問わず、採用担当者や面接官はもちろん、インターンシップの受け入れ担当者、会社説明会の登壇者、OB・OG訪問や職場見学に対応する社員なども、適切な関わり方を理解しておく必要があります。
企業としても、社内方針やルールの周知、相談窓口の整備、問題発生時の迅速な対応など、組織全体で取り組むことが大切です。

■ 「知らなかった」で終わらせない職場づくり
コンプライアンスというと、「何を言ってはいけないか」という禁止事項に目が向きがちです。
しかし、ルールを知っているだけでは、日常の何気ない場面で適切に対応できるとは限りません。
- ベアラボでは、実際の職場で起こり得る事例をもとに、「自分だったらどうするか」「相手はどう感じるか」を考えることを大切にしています。
- 今回のような雑談も、社員同士で考えてみると、これまで当たり前だと思っていたことに新たな気づきが生まれるかもしれません。
大切なのは、コミュニケーションを避けることではなく、相手の立場を理解し、適切な関わり方を考え続けること。
法律への対応をきっかけに、求職者等との関わり方や、社内の共通認識を改めて見直してみてはいかがでしょうか。
- ~YouTubeでもご紹介しています~
- 今回の事例は、ベアラボ公式YouTubeでもクイズ形式でご紹介しています。
- ぜひ動画もあわせてご覧ください。
- ▼動画はこちら「笑顔で答えたら問題ない?」
