
改善は、一人では続かない。― 人手不足時代に求められる「改善が続く職場づくり」とは ―
- 人手不足や業務の複雑化に加え、ベテラン社員の退職による技術・ノウハウの継承など、多くの企業で現場を取り巻く環境が大きく変化しています。限られた人員で品質や安全を維持しながら業務を進めることが求められる一方で、現場では改善活動に十分な時間を確保できず、さまざまな課題を抱える企業も少なくありません。
- 実際に、多くの現場では、
- ・忙しくて改善活動まで手が回らない
- ・危険や課題に気づいていても声を上げづらい
- ・改善活動が担当者任せになっている
- ・日々の業務に追われ、同じ課題を繰り返してしまう
- といった悩みが見られます。
- こうした現場の課題は、国の調査からも読み取ることができます。
- 厚生労働省の「令和6年版 労働経済白書」では、人手不足への対応や生産性向上が企業の重要課題として示されており、「第14次労働災害防止計画」においても、安全衛生管理や職場全体でのリスク低減に向けた組織的な取り組みの必要性が示されています。
- ■背景と現場で見えてきた課題
- このような社会背景を受け、品質管理やリスクマネジメントの重要性はこれまで以上に高まっています。
- 品質管理やリスクマネジメントというと製造業や物流業をイメージされることが多いものの、実際には業界や職種を問わず、
- ・情報共有不足によるミス
- ・担当者しか分からない業務の属人化
- ・部署間の認識のずれ
- ・改善活動が継続しない
- といった課題は、多くの職場で共通して見られます。
- また、現場では、
- ・「危険だと思っていたが声を挙げられなかった」
- ・「改善したいと思っていたが、忙しくて後回しになっていた」
- ・「今のやり方に疑問を感じながらも、そのまま続けていた」
- という状況も少なくありません。
- 問題が起きてから対応するだけでは、同じような事故やミスを繰り返してしまう可能性があります。
- リスクをゼロにすることはできません。しかし、リスクを想定し、日頃から改善を積み重ねておくことで、万が一問題が発生した際にも落ち着いて対応できる組織をつくることができます。
- また、品質管理には、製造業や物流業で大切にされている「次工程はお客様」という考え方があります。 これは「自分の仕事の先には必ず次の担当者やお客様がいる」という視点であり、デスクワークやサービス業などあらゆる職種に通じる本質です。目の前の作業だけでなく、「次の工程、つまり他部署や次の担当者への影響」まで視野を広げて業務を見直すことが、本質的な品質向上につながります。
- だからこそ、日頃からリスクを洗い出し、現場の声を共有し、小さな改善を積み重ねていくことが、安全で品質の高い職場づくりにつながります。
- ■ベアラボが考える4つの課題
- ベアラボでは、安全活動やリスクマネジメントを進めるうえで、特に次の4つの課題があると考えています。
- ① 「不注意」で片付けてしまう(認識の課題)
- 事故やミスが起きた際、「本人の不注意だった」で終わってしまうことがあります。
- しかし、人間である以上、ヒューマンエラーを完全にゼロにすることはできません。
- だからこそ、個人を責めるのではなく、「なぜその行動が起きたのか」「仕組みや環境に改善できる点はないか」という視点で考えることが重要です。
- ② 対策が「個人任せ」になっている(体制の課題)
- 改善活動やリスク対策が、一部の担当者だけの取り組みになってしまう職場も少なくありません。
- また、「自分しか分からない業務がある」「担当者が休むと業務が止まる」といった属人化は、疲労や焦りが生じた際の事故やミスにつながる可能性もあります。
- 品質や安全は、一人の努力だけでは維持できません。
- 改善を組織全体で継続できる仕組みづくりが重要です。
- ③ 危険やリスクが見えていても共有されない(風土の課題)
- 研修では、「危険だと思っていても声を挙げづらい」「ヒヤリハットを報告する機会が少ない」という声も聞かれます。
- 小さな違和感が共有されないまま埋もれてしまうと、同じ問題が繰り返されるリスクが高まります。
- 改善は、大きな問題への対応ではなく、小さな気づきを共有することから始まります。
- ④ 忙しさによって改善活動が後回しになる(継続の課題)
- 受講者からは、「日々の業務に追われ、リスクマネジメントや品質管理の改善に十分取り組めていなかった」という声も挙がっています。
- 改善活動は、問題が起きてから慌てて行うものではなく、平常時から継続的に取り組むことが重要です。
- 忙しいからこそ改善を止めない仕組みづくりが、品質や安全を守ることにつながります。
- ■研修概要
- 品質や安全は、一部の管理者だけが担うものではなく、現場で働く一人ひとりが意識し、実践していくことが重要です。ベアラボでは、現場で働く社員やアルバイト・パートから管理職まで、それぞれの立場や役割に応じた視点で学べる内容とし、組織全体で改善活動を継続できる職場づくりを目指しています。
- 研修では、
- ・品質管理の基本
- ・リスクマネジメントの考え方
- ・ヒューマンエラーが起こる背景
- ・ヒヤリハットの活用
- ・改善活動の進め方
- ・「次工程はお客様」という考え方
- などをお伝えしています。
- また、講義だけではなく、
- ・ケーススタディ
- ・グループディスカッション
- ・現場の課題整理
- ・危険箇所や改善点の洗い出しワーク
- などを通じて、自社の業務へ置き換えながら考える機会を設けています。
- 知識を身につけることが目的ではなく、現場で起きている課題を「自分ごと」として捉え、一人ひとりの気づきをチーム全体の改善につなげることを重視しています。事故やミスを防ぐだけでなく、改善を継続できる仕組みや風土づくりまで見据え、明日から実践できる行動へ落とし込むことが、ベアラボの品質管理・リスクマネジメント研修の特徴です。
- ■研修を通じて見えてきたこと
- 研修では、受講者から次のような声が寄せられました。
- ・「ヒューマンエラーは必ず起こるもの。その前提で改善策や対策を考えることが重要だと感じた」
- ・「現場の声をもっと拾うべきだと思った」
- ・「『次工程はお客様』という考え方を改めて意識し、その先まで考えながら仕事を進めたい」
- ・「品質改善は喫緊の課題だが、改善を進めるための仕組みが必要だと感じた」
- ・「ヒヤリハットを集めて現場で共有していきたい」
- これらの声からは、品質管理やリスクマネジメントを単なる知識として学ぶのではなく、「なぜその取り組みが必要なのか」を理解し、自分たちの職場へ置き換えて考えるきっかけになったことがうかがえます。
- また、事故やミスを防ぐことだけではなく、改善を継続できる仕組みや、現場全体で課題を共有しながら取り組むことの重要性への気づきも多く見られました。
- ■ベアラボが目指す「改善が続く職場づくり」
- ベアラボでは、品質管理・リスクマネジメントを単なる知識習得の機会ではなく、「改善が続く職場づくり」の第一歩として位置づけています。
- 今後も、さまざまな業界・業種の企業に対し、それぞれの現場課題や立場・役割に応じた品質管理・リスクマネジメント研修を提供し、事故やミスを防ぐだけでなく、改善活動が継続的に根付く組織づくりを支援してまいります。
- また、品質管理・リスクマネジメントだけでなく、コミュニケーション研修やチームビルディング研修などとも組み合わせながら、一人ひとりの気づきが組織全体の改善につながる人材育成・組織づくりをサポートしてまいります。
- 改善は特別な活動ではなく、日々の仕事の積み重ねから生まれるものです。ベアラボは、一人ひとりの気づきがチームの力となり、組織全体の成長につながる「改善が続く職場づくり」を、これからも支援してまいります。