
新入社員が「自走できない」のはなぜか ― 思考特性と“関わり方のズレ”に着目 ―
株式会社ベアラボ(所在地:東京都新宿区、代表取締役:滝井順子)は、新入社員および若手社員を対象とした各種研修を実施する中で、「自分で考えて動けない」「指示待ちになってしまう」といった課題が多く見られることに着目しました。
これらの課題は、個人の問題として捉えられがちですが、実際には“認識の違い”や“関わり方のズレ”によって生まれている側面があります。当社ではこうした構造に着目し、新入社員が自走できる状態をつくることを目的とした研修を提供しています。
本研修は、既存社員にとっても、「どのような関わり方が自走を促すのか」を見直す機会として活用されており、新入社員の課題を起点に組織側の関わり方について整理しています。
- ■背景
- 新入社員の配属が進むこの時期、現場からは「自分で考えて動けない」「指示を待つ傾向がある」といった声が多く聞かれます。
- こうした課題は、本人の意識や能力の問題として捉えられがちですが、実際の現場では環境や関わり方が大きく影響しているケースも少なくありません。
- ■課題
- 新入社員の「自走できない」という課題は、個人の問題として捉えられがちですが、実際には“自走できない状態を生み出す構造”が存在しています。
- 本人の意識や能力の問題として捉えられることが多い一方で、実際には組織側の関わり方や環境によって生じているケースも少なくありません。
- 特に、
- ・目的やビジョンが十分に共有されていない
- ・上司や先輩との対話機会が不足している
- ・思考特性の違いが理解されていない
- といった状況が重なることで、「自分で考えて動けない」状態が生まれていると考えられます。
- ■研修を通じて見えてきた実態
- 研修内のワークやディスカッションを通じて、受講者からは以下のような声が挙がりました。
- ・「上司から言われた仕事をこなしている感覚があり、自分で考えて動けていなかった」
- ・「上司の考えやビジョンが分からないまま業務を進めていたため、主体的に動くことが難しかった」
- ・「困っても相談しづらく、一人で抱え込んでしまうことが多かった」
- ・「自分と上司の考え方の違いが、行動のしづらさにつながっていたと理解できた」
- これらの声は、主体性の欠如が本人の問題ではなく、環境や関わり方によって生じていることを示しています。
- ■研修概要
- 研修では、「自走できない状態は“認識のズレ”と“関わり方の違い”によって生まれる」という前提のもと、「自走できない状態がどのように生まれているのか」を以下の3つの観点から体系的に理解します。
- ・組織に必要なコミュニケーション
- 目的や背景の共有、対話の設計を通じて、主体的な行動を引き出す関わり方を学びます。
- ・思考特性の理解
- 個人の考え方や判断の傾向の違いを可視化し、認識のズレがどのように生まれるかを理解します。
- ・ビジョンと目的の関係
- ビジョン・目的・目標のつながりを整理し、行動の方向性を揃える重要性を学びます。
- これらはすべて、「認識のズレ」と「関わり方の違い」によって生まれる問題として整理され、体験型ワークやディスカッションを通じて実践的に理解し、現場での行動変容へとつなげます。
- ■受講者の変化
- 研修後には、受講者から以下のような変化が見られました。
- ・「今後は目的や背景を確認し、自分の意見を持って動くことを意識したい」
- ・「相手の思考特性を踏まえた関わり方を意識し、コミュニケーションを工夫していきたい」
- ・「一人で抱え込まず、周囲と共有しながら進めることの大切さを実感した」
- ■考察
- 新入社員が自走できない状態は、単なる意欲や能力の問題ではなく、「どのように情報が伝わっているか」「どのように関わられているか」といった構造的な要因によって生まれています。
- 特に、思考特性の違いによって同じ指示でも受け取り方や理解の仕方が異なるため、一方的な指示や曖昧な依頼では行動につながらないケースが多く見られます。
- また、目的や背景が十分に共有されていない場合、自ら判断して動くことが難しくなり、「指示を待つ」「確認しないと動けない」といった状態が生まれやすくなります。
- 主体性は“持たせるもの”ではなく、発揮できる環境によって引き出されるものです。
- このような背景から、個人へのアプローチだけでなく、組織全体での関わり方の見直しが求められています。
- ベアラボでは、「主体性は個人の資質ではなく、環境によって引き出されるもの」であると考えています。
- ■今後の展開
- ベアラボでは、新入社員の育成を「個人の能力開発」だけでなく、「組織の関わり方の設計」として捉えています。
- 今後は、新入社員研修に加え、OJT担当者や管理職を対象とした研修と組み合わせることで、組織全体で主体性を引き出す環境づくりを支援してまいります。